ヨーロッパラウンド開幕!

世界で最もエキサイティングなスポーツが欧州に上陸!マルク・マルケスにアレックス・マルケス、フランチェスコ・バグナイアらが挑戦、小椋藍、ホンダ勢、ヤマハ勢に注目

チャンピオンシップ77年目のシーズンは、序盤4戦のオーバーシーズ、東南アジアのタイ、南米のアルゼンチン、北米のオースティン、中東のカタールでストーリー、衝突、ライバル、サプライズが繰り広げられ、正に『より速く、より前に、より恐れずに』というスタンスを体現。

そして、今週末からヨーロッパラウンドが始まり、今年も緒戦に指名された最も歴史的なバトルグラウンド、ヘレス・サーキット-アンヘル・ニエト第5戦スペインGPが開催。18万人を超えるファンの前にマルク・マルケスがポイントリーダーとして登場する。

シーズンのキーポイントとして開催日程に赤印を付け、鬼門のような存在だったルサイル・インターナショナル・サーキットで今季4度目のポールポジションからティソ・スプリントで今季4勝目、決勝レースで今季3勝目を挙げ、今季3度目のダブルウィンを達成したマルク・マルケスは、ポイントリーダーの座を奪回しただけでなく、ポイントアドバンテージを拡大することに成功。

世界舞台でのキャリアを始めた2008年のプライベートテストで転倒したことからデビュー戦が遅れ、2020年の第2戦スペインGPで驚異的な追い上げで表彰台を射程圏に捉えた直後に転倒したことから、計3度の手術を受け計21戦の欠場を強いられた当地に戻るが、スペイン選手権に参戦した2007年に初優勝を挙げ、プレミアクラスに昇格してから2014年、2018年、2019年の優勝を挙げ、ドゥカティ機に乗り換えてから4戦目となった昨年は初めてのポールポジションから2019年以来8度目の表彰台となる2位を獲得。複雑な想いである舞台に今季初めてドゥカティレッドのレーシングスーツに身をまとい地元ファンの前に登場する。

ミスターセカンド

前戦カタールGPで今季3度目の2番グリッド、4度目の1列目からティソ・スプリントで4戦連続の2位を獲得したアレックス・マルケスは、決勝レースで2度の追突が原因でコースアウトとカウル破損の影響を受けたが6位まで挽回。ポイントリーダーから総合2位に後退したが、昨年6番グリッドから4位に進出した当地で17ポイント差に挑戦。ヘレスで兄弟対決が見られるか注目が集まる。

史上初の4連勝に挑戦

4列目11番グリッドから2位まで挽回したフランチェスコ・バグナイアは、総合3位を維持したが、ギャップが26ポイント差に拡大。しかし、昨年は7番グリッドからマルク・マルケスとのバトルに競り勝って優勝を挙げ、ケニー・ロバーツ、アレックス・クリビーレ、バレンティーノ・ロッシに次ぐ、史上4人目となる3年連続優勝を達成。絶対的な自信を持つトラックでチームメイトに挑戦し、ポイント差を詰めに行く。

MotoGP™ World Championship Standings 2025
MotoGP™ World Championship Standings 2025

伏兵から有力候補へ

ペルタミナ・エンドゥーロ・VR46・レーシング・チームの両雄、総合4位フランコ・モルビデリと総合5位ファビオ・ディ・ジャンアントニオは、1戦ごとにパフォーマンスとリザルトが向上していることから、伏兵から候補、そして有力候補に数えられる存在となり、今週末は当地で最多勝利を誇り、精神的な後押しとなるレジェンド、バレンティーノ・ロッシの直接的な支援が受けられることもあり、パフォーマンに注目が集まる。

ジャパニーズコンストラクターの逆襲

昨年ホンダに加入してから最高位となる4位に進出したヨハン・ザルコは、総合6位に浮上すれば、ルカ・マリーニは3戦連続のトップ10入り。2022年から3年連続してコンストラクター部門で最下位に低迷したが、序盤4戦で終了して総合2位に進出。今週末はテストライダーのアレイシ・エスパルガロがワイルドカードとして加わり、欧州の緒戦で戦闘力を確認、そして、更なる飛躍を目指せば、ヤマハのエース、ファビオ・クアルタラロは予選とティソ・スプリント、決勝レースで今季の最高位に進出し総合14位から8位に浮上。4年前にドゥカティ機で初優勝を挙げ、2年前にKTM機で初表彰台を獲得したジャック・ミラー、地元出身のアレックス・リンスと共に虎視眈々と上位進出を狙う。

優遇措置システム、コンセッションのカテゴリー『D』に位置するホンダとヤマハは、4月15日から2日間、ドライコンディションの中でプライベートテストを実施。テストプログラムを継続している。

現王者不在

第4戦カタールGPで負傷から復帰したホルヘ・マルティンだったが、決勝レースで転倒した際に肋骨を11ヶ所骨折。肺に穴が開き、肺から空気が漏れて肺がしぼんだ状態の気胸が治癒するまではドーハ市内の病院に入院することから、ホームのファンにゼッケンナンバー『1』を初披露することができず、今週末はテストライダーのロレンソォ・サバドーリを再度招集して、実戦でテストプログラムを実行することになり、総合8位から7位に浮上したマルコ・ベツェッキは6ポイント差のヨハン・ザルコ、16ポイント差のファビオ・ディ・ジャンアントニオに挑戦。

反撃開始

コンストラクター部門で2023年から2年連続して総合2位に進出したKTMは、総合4位に後退したが、マーベリック・ビニャーレスルサイル・インターナショナル・サーキットでタイヤプレッシャーの違反により、最終的な順位は14位となったが、今季最高のパフォーマンスを発揮し、ドゥカティ勢と闘えることを証明。週明けにはオフィシャルテストが控えていることから、ヨーロッパラウンドから反攻に転じる。

小椋藍対フェルミン・アルデグエ

アプリリア機を駆ける小椋藍は、開幕戦タイGPで4位と5位に進出。衝撃的なデビューを飾れば、昨シーズン19勝を挙げたチャンピオンマシンを走らせるフェルミン・アルデグエは第4戦カタールGPで4位と5位に進出。2人のポイント差は9。今週末は、小椋藍が2022年に中量級初優勝、フェルミン・アルデグエが2024年に優勝を挙げたトラックに挑むこともあり、本格的な新人王争いが始まる。開幕戦から4戦連続の完走を果たしたソムキアット・チャントラはポイント圏内の進出を目指す。

オフィシャルテスト

4月28日にシーズンが始まってから最初のオフィシャルテストヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで開催。レギュラーライダーたちに加え、複数のテストライダーたちも参加予定。現地時間10時00分から18時00分まで。13時05分から10分間、18時05分から10分間のスタートプラクティスが設定されている。

気象状況

月曜日の時点で、金曜日から来週の月曜日まで降水確率は1%。日中の最高気温は28度、最低気温は13度。雨の心配はない、ドライコンディションが予報されている。

Moto2™

ルサイル・インターナショナル・サーキットでプレシーズンのオフィシャルテストと開幕戦タイGPで痛めていた両肩の痛みから解放されたアロン・カネトが今季初優勝を挙げて総合1位に躍り出て、ホームグランプリを迎える。

ポイントリーダーに挑戦するのは、今季3度目のポールポジションから今季3度目の表彰台を獲得した総合2位マヌエル・ゴンザレス、今季初転倒を喫して総合1位から3位に後退したジェイク・ディクソン

注目は、新人勢の最高位に進出する総合4位ダニエル・オルガド、地元出身の総合5位マルコス・ラミレス、2戦連続3度目のトップ7入りを果たした総合6位バーリー・バルトゥス、自己最高位の2位を獲得した総合9位デニス・オンジュ

今年2月18日から3日間、当地で開催されたオフィシャルテストで非公式ながらオールタイムラップレコードを更新したアロン・カネトが1番手に進出。バーリー・バルトゥスマヌエル・ゴンザレスデニス・オンジュディオゴ・モレイラが続き、佐々木歩夢は総合15番手、國井勇輝は総合25番手だった。

Moto3™

2023年に史上2人目となる『ジュニアGP™世界選手権』と『レッドブル・ルーキーズ・カップ』を同時に制覇した18歳のスペイン人ライダー、アンヘル・ピケラスが第2戦アルゼンチンGPに続き、第4戦カタールGPで優勝を挙げたことから、参戦24戦目、参戦2年目の4戦目で初めてポイントリーダーに飛び出し、昨年6番グリッドから10位だったヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトでライバルたちの挑戦に受けて立つ。

ポイントリーダーに挑戦するのは、優勝表彰台争い中に技術的問題が発生したことからリタイアを強いられ、1ポイント差の総合2位に後退したホセ・アントニオ・ルエダ、4位を獲得して自己最高位の総合3位に浮上したジョエル・ケルソ、度重なるロングラップペナルティの後にフロントタイヤの問題が発生してリタイアした総合4位アドリアン・フェルナンデェス

注目は、今季初表彰台を獲得した総合6位古里太陽山中琉聖。自己最高位タイの3位を獲得した山中琉聖は参戦100戦目を迎え、新人勢の最高位に進出する総合7位アルバロ・カルペと4戦目で初めてポイント圏内に進出し、昨年2位を獲得した地元出身の総合17位ダビド・ムニョス

2月に当地で開催されたオフィシャルテストでは、非公式ながらオールタイムラップレコードを更新したホセ・アントニオ・ルエダが総合1番手に進出。ジョエル・ケルソアドリアン・フェルナンデェスが続き、山中琉聖は4番手、古里太陽は6番手に進出していた。

 

フルスロットル!

世界で最もエキサイティングなスポーツのシーズン全22戦、フリープラクティス1から公式予選、ティソ・スプリント、決勝レースまで完全網羅の生中継オンデマンドで配信
『ビデオパス』なら、いつでも、どこでも、観たいときに視聴が可能

サブスクリプション
オフィシャルニュースレター
定期的にメールで配信される動画を含めたコンテンツの受信を希望する場合、オフィシャルウェブにユーザー登録