オフィシャルウェブのシリーズ企画『In conversation with...(イン・カンバセーション・ウィズ...)』は、プレミアクラス7年目、ドゥカティのファクトリーチームから5年目のフランチェスコ・バグナイアを招待。
ドゥカティ・レノボ・チームに加入した2021年に総合2位、2022年と2023年にチャンピオンに輝き、2024年に総合2位を獲得。2025年はタイトル奪回を目指すシーズンだったが、思うようにドゥカティ機を走らせることができず、第18戦インドネシアGPが終了した時点で総合3位。モビリティリゾートもてぎで今季初のダブルウィンを達成したが、ペルタミナ・マンダリカ・インターナショナル・サーキットでは今季3度目の0ポイント。厳しい状況に陥っている心境を告白した。
インドネシアGPの低迷
「7日前は1日中圧倒的に強かったのに、今はその逆。正直、まるでミサノテストの前に戻ったような走り。説明できない。誰かに説明してもらいたいくらい。何かが変わったのは明らか。それが何か分からない。理論的にはバイクは同じだから、このような感覚を抱くのはとても不思議。」
不振の原因
「バイクのフィーリングを掴むのに苦労した。思うようにプッシュできなかった。いつものようにコーナーの入り口で力強く攻めることができなかった。何か良いところがあっても、他のところで失ってしまうから、改善は難しい。シーズンを通して、このバイクに適応しようと努めた。」
「解決策を見つけたと思っていたけど、もしかしたら楽観的すぎたのかもしれない。現実は... 昨年はスピードという点で最速だったけど、今年はそうではない。」
チームワーク
「ボックスの僕の側はものすごく働いていた。エンジニアたちは僕がバイクに適応できるよう、一生懸命働いてくれたけど、何もハッキリしなかった。バイクに適応していたのではなく、バイクを変えようとしていた。簡単なことではない。チームメイトが勝っているのに、自分の成績が悪いと、信じることは容易ではない。それでも、決して諦めずに働き続けてくれた。」
自身の可能性
「自分自身を認めることができなかった。誰も僕を認めてくれなかったと思う。自分の可能性を疑い始めた人もいたけど、自信を失うことは決してなかった。自分の可能性は、勝利のために戦うことだと常に確信している。」
マルク・マルケスとの関係
「期待通りに素晴らしい関係を築いている。彼はバレンティーノ・ロッシと並んで、『MotoGP™』時代の世界最高の1人。言うまでもなく、2人は最強。世界最強の1人だから、彼のようなライダーからしか学べない。僕もそうなりたいと思っている。昨年の茂木と比べて、左コーナーでより速く走れるようになったことが進歩だと言わざるを得ない。シーズンを通してバイクと取り組んでいく中で、少しは上達した。」
将来
「ドゥカティを疑ったことは一度もない。自分のキャリアはドゥカティで始まり、ドゥカティで終わることができると思っているから。来年について話すのはまだ早すぎる。もし自分のバイクに問題がなければ、戦うことができるけど、そうでない場合は、いつものように、努力して、全てを良い方向に向かわせようと努力する。」
総合2位アレックス・マルケスとのポイント差は88。総合4位マルコ・ベッツェッキと総合5位ペドロ・アコスタのポイント差は20と59。残り4戦148ポイントの総合2位争いにおいて、1年前に4位と3位に進出したフィリップアイランド・サーキットに挑戦。開催前日には、マルコ・ベッツェッキ、ジャック・ミラー、ケーシー・ストーナーとともにフィリップ島に渡る橋の手前の町サンレモからサーキットまでのパレードに参加する。