レッドブル・KTM・ファクトリー・レーシングは、4月29日にペドロ・アコスタが腕上がり症状の治療のために右前腕の手術を受け、無事に成功したと発表。24時間の経過観察に置かれ、来週のメディカルチェックを待って次戦フランスGPに参戦する予定だと伝えた。
第5戦スペインGP
ヨーロッパラウンドの緒戦となった第5戦スペインGPは、2戦連続の12番グリッドからティソ・スプリントで2戦連続のポイント圏外となる10位。決勝レースは今季の最高位となる7位、KTM勢の3番手でゴール。
「レース序盤の改善が必要。グリップが低かった。7~8ラップ目から全てが上手く行き始め、トップグループと同等のペースを維持でき、少しは挽回できた。良い感じだった。ブラッド・ビンダーと僕は同じミスを犯し、同じ問題を抱えていたけど、終盤は最速者たちだったと思う」とホームレースを評価し課題を説明。
オフィシャルテスト
2017年に参戦、2020年に4台体制を開始して以来、初めて決勝レースで4台がトップ10入りを達成した後、ヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトに延滞し、シーズン4度目のオフィシャルテストに参加。4位マーベリック・ビニャーレス、6位ブラッド・ビンダー、7位ペドロ・アコスタ、9位エネア・バスティアニーニの4人が空とシャーシの新しいコンポーネント、データ収集とレースセッティングまで、幅広い包括的な作業を分担。テストライダーのダニエル・ペドロサは現行及び次世代パーツのテストに専念し、5人で13.8レースに相当する345ラップを周回。
ペドロ・アコスタは8ラップ目の10コーナーで転倒を喫したが、62ラップを周回して総合5番手だった。
「良い1日。多くのことを試した。革命的とまではいかないまでも、確かに幾つかの改善があった。バイクは少し機敏で、少し軽く、それほど速くないけど、通常はこれに適したエンジンを持つ。僕たちはその方向に進もうとしており、それがフェアリングにとって適した方向だと思う。結局のところ、空力やその他の要素があまり考慮されなかった頃の古いフェアリングの形状に似ている。とはいえ、空力の面でも良い1日でもあった。」
「少しワイドになって、縁石に乗ってしまった。ちょっとした惨事だったけど、直ぐに仕事に戻れた。月曜日のテストはグリップの面から速くなりやすいので、実際のレースとは違う。他の意見を聞いてみよう。」
腕上がり症状
第2戦アルゼンチンGPの決勝レース後、右前腕の痛みを訴えたが、「手術を一度も受けたことはないし、これからも受けるつもりはない。原因は分かっている。同じような症状が出たのは、最初のレース(2024年開幕戦カタールGP)だけ。1年間ずっと問題を抱えていたが何かを変える必要がある」と発言。数年前に使用していたグローブに替えたが、ヨーロッパラウンドの緒戦が終了し、コンパートメント症候群/筋区画症候群を解消するために手術を受けることを決断。
UPDATE:@37_pedroacosta underwent successful surgery this evening on his right forearm to treat chronic compartment syndrome. He’ll remain under observation for 24hrs and is expected to return for the French GP, pending a medical check next week.@MotoGP
— RED BULL KTM FACTORY RACING (@KTM_Racing) April 29, 2025
5月25日に21歳の誕生日を受けるペドロ・アコスタは、1年前に7番グリッドから6位と転倒リタイアしたルマンのブガッティ・サーキットで開催される次戦フランスGP前日にメディカルチェックを受ける予定。