アプリリア・レーシングは、4月17日に第4戦カタールGPの決勝レース後、ドーハ市内の病院に入院しているホルヘ・マルティンの臨床状態について、ゆっくりではあるが着実に回復していると発表した。
転倒による胸膜肺損傷により、肺の再拡張を可能にするために胸腔ドレナージが必要であり、現在は経過観察中。肋骨骨折は激しい痛みを引き起こしており、基本的な身体活動にもさらなる制限が生じている。
現在までのところ、状況を段階的に監視し、肺が安定して拡張することが不可欠であり、それが可能になって初めて、機械的吸引装置が切り離される。
そして、その後のレントゲン検査の結果次第では、ドレナージを抜去することが可能になり、安全な状況が確立されたら、欧州への帰国支援が計画される。
アプリリア・レーシングは、入院先のハマド総合病院の医師、メディカルディレクターであるアンヘル・チャルテ、チームのパートナーであるライフネット・ヘルスケアのフランコ・ペローナとの間で、何よりも患者であるホルヘ・マルティンが精神的、身体的の回復のために、可能な限り最高のケアを受けられるように協議を進めており、より侵襲的な治療の終了時には、医療チームが主導し、必要となる疼痛管理療法、呼吸理学療法、継続的な心血管モニタリングなどを含む、監督下での回復プロセスを進める。
ホルヘ・マルティン
「僕を支えている人たちに心から感謝したい。辛い日々が続いているけど、痛みはまだ強いものの、少しずつ動けるようになり、体調も良くなってきている。アプリリア、ファン、僕を助けてくれている全ての人たちに感謝したい。これからも史上最強の1人になれるよう、戦い続ける。」
アンヘル・チャルテ
「ホルヘ・マルティンはハマド総合病院の集中治療室に入院中です。怪我の経過は順調。血気胸に対する胸腔ドレナージは順調に進んでいます。肋骨骨折にもかかわらず、痛みはコントロールされています。当面は、症状が90%回復するまで肺ドレナージを継続する必要があります。その後、医療用航空機で我々の病院(スペイン・バルセロナ市内の大学病院)に搬送されるまで数日かかります。彼は明るく元気です。臨床的な経過が解決し、転院できるようになるまでは時間を与える必要があります。」
フランコ・ペローナ
「ホルヘ・マルティンは現在、肋骨の痛みの緩和とドレナージ療法を受けており、気胸後の肺の再膨張に大きな効果が現れています。アンヘル・チャルテ医師はライダーに最大限のサポートを提供してくれており、この場を借りて感謝申し上げます。ライフネット・ヘルスケアはアプリリア・レーシングのオフィシャルメディカルパートナーとして、ホルヘ・マルティンの機能回復とトラックへの復帰を待つ間、この困難な時期を乗り越えるためのサポートを継続的に提供します。」
アプリリア・レーシングは、来週末にヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで開催される第5戦スペインGPにテストライダーのロレンソォ・サバドーリがホルヘ・マルティンの代替として起用することも発表した。