トラックハウス・レーシングのラウール・フェルナンデェスは、第16戦日本GPで11位と15位。第9戦ドイツGP以来7戦ぶり6度目となる連続ポイント圏内の進出を果たした後、第17戦オーストラリアGPに挑戦。
初日のプラクティスは、体調不良が原因による視力の問題が影響して、2度のランで11ラップを周回しただけで走行を切り上げたことから最後尾の22番手だったが、フリープラクティス2は13番手、公式予選1は1番手。第12戦アラゴンGP以来5戦ぶり7度目の公式予選2は6番手に進出。
ティソ・スプリントは、今季の最高位となる6位。決勝レースは、フロントのエアロパッケージを全て取り外して、1ラップ目に13番手まで後退したが、19.345秒差の10位。8位だったアプリリア勢の最高位マーベリック・ビニャーレスから2.709秒差でチェッカーフラッグを受け、第14戦エミリア・ロマーニャGPから4戦連続11度目のポイント圏内、6度目のトップ10入りを果たした。
「とても良かった。スタートで大きなミスを犯してしまい、第2グループとのコンタクトを失ってしまった。スタートからウィリーが多く、前に進めず、ガスを閉じなければいけなかったから、ポジションを大きく落としてしまったけど、中盤から彼らと同じペースで走り、終盤には追いつくことができた。ペースには満足。基本的に良いレースだった。」
課題はスタート
「良いスタートを切るために何をすべきかを理解する必要があり、結局のところ、これが『MotoGP™』の鍵であり、僕たちのアキレス腱だから。何らかの理由で機能せず、2列目からスタートして1ラップは13番手。追い越しはかなり難しい。表彰台を獲得できるペースがなかったとしても、4位でゴールできるペースはあったと思う。その感覚は信じられないほど。これはタイに持ち込む週末のポジティブなこと。」
ウイングなし
「チームと話し合って、ウイングを搭載しないことを決めた。実のところ、来年に向けてのデータ収集は非常に上手く行った。風のため、バイクから全てのウイングが取り外すことが可能な唯一のトラックがあり、とても良かった。実際に僕は飛んでいた。」
「テストは少しクレイジーなものだったけど、非常に良い結論が得られた。多くの結論を導き出し、将来に向けて、これまで見えていなかった非常に前向きなことが見えた。アプリリアは僕たちを信頼しており、非常に良い機会を与えてくれた。僕は来年に向けて、モルモットになり、良いバイクを作ることを申し出た。とても楽しい時間を過ごし、これほどまでにバイクを感じたのは久しぶりだった。」
アクシデントの犠牲
第15戦インドネシアGPで転倒した際に右手首を骨折したミゲール・オリベイラの代替として、第16戦日本GPに続き、2戦連続して招集を受けたアプリリアのテストライダー、ロレンソォ・サバドーリは、前戦で準備が間に合わなかったブルーとシルバーを基調としたレーシングスーツに身を包み、22番グリッドからティソ・スプリントに挑戦したが、12ラップ目の1コーナー手前で発生したクラッシュにより、破損した破片が左肘に激突したことから左手の感覚を失ったが、最後まで走って15位で完走。
左腕に多少の違和感があったが、感覚が戻ったことからウォームアップ走行前に受けたメディカルチェックで医師団から出走の許可が下り、決勝レースに挑んだが、左腕の痛みと手の力が弱くなり、危険が生じ始めたことからリタイアを決断。次戦タイGPに向けて、抗炎症薬を服用し、左腕を休ませることになった。