ホンダ機とヤマハ機を駆ける6人のレギュラーライダーたちは、第5戦フランスGPが開催されたルマンのブガッティ・サーキットから東南へ約1300キロメールに位置する第7戦イタリアGPの開催地ムジェロ・サーキットに移動。
決勝レースから2日後の14日と15日、第7戦イタリアGPの初日17日前と16日前に昨シーズン末に導入された新しいコンセッションシステムを利用して、ファビオ・クアルタラロとアレックス・リンスがテストライダーのカル・クラッチローと共に2日間のプライベートテストを実行。
ヨハン・ザルコと中上貴晶は14日の午後16時30分ごろから走行を始め、ジョアン・ミルとルカ・マリーニは15日にテストを行い、アプリリアのテストライダー、ロレンソォ・サバドーリも当地でテストに取り組んだ。
コンセッションシステム
プレミアクラスに参戦する各ファクトリーは、昨シーズン末までの成績により、『A』、『B』、『C』、『D』のランクで区別され、メーカー部門でタイトル連覇に成功したドゥカティは『A』、KTMとアプリリアは『C』、ホンダとヤマハは『D』。
『D』ランクのホンダとヤマハは、テストライダーに加え、レギュラーライダーもプライベートテストに招集することが可能。テスト会場となるサーキットを自由に選ぶことができ、年間に使用できるタイヤの本数は260本。
今回のプライベートテストに参加したアプリリアは、KTMと共に『C』ランクに位置。レギュラーライダーのテストは許可されず、事前にテストを実施する3つのサーキットを指名する必要があり、使用できるタイヤの本数は220本。
『C』ランクと『D』ランクは、年間に6回のワイルドカードを利用でき、サマーブレイク前の前半戦で最大3回の利用が可能。
昨年9月にプレミアクラスのイベントにおけるワイルドカードのエントリー数が最大2人から3人に拡大することが決定したことから、グランプリ開催後にオフィシャルテスト実施された第4戦スペインGPには、ステファン・ブラドルとロレンソォ・サバドーリ、KTMのダニエル・ペドロサが参戦。
KTMは、ポル・エスパルガロを第7戦イタリアGPで起用。ヤマハは、カル・クラッチローを第7戦イタリアGP、第10戦イギリスGP、第13戦サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGPの3戦で起用する計画と発表。
第7戦イタリアGPと第13戦サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGPの開催翌日にはオフィシャルテストが予定されている。
『A』ランクのドゥカティは、以前と同じように、テストライダーが事前に指定する3つのテストサーキットで供給可能なタイヤ170本の範囲内でプライベートテストを実施できるが、ワイルドカードは許可されていない。