最高峰クラスのオフィシャルテスト1日目は15日、最終戦バレンシアGPが開催されたリカルド・トルモ・サーキットで行われ、2016年総合4位のマーベリック・ビニャーレスがトップタイムをマーク。2017年シーズンに向けた最初のオフィシャルテストで1番手発進を決めた。
好天候に恵まれたドライコンディションの中、10時00分のセッションスタートと共に、来季新天地のドゥカティに移籍するホルヘ・ロレンソが先陣を切ってコースイン。YZR‐M1からデスモセディチGP16への乗り換えで、60ラップを周回すると、トップタイムから0.122秒差の3番手に進出すれば、チームメイトのアンドレア・ドビツィオーソは、54ラップを周回して、7位だった決勝レース中のベストラップを上回り、0.201秒差の5番手。
スズキからヤマハに移籍するマーベリック・ビニャーレスは、61ラップを周回。1分30秒930の1番時計を刻めば、2017年型のプロトタイプマシンを初めて走らせたバレンティーノ・ロッシは、47ラップを周回して、0.020秒差の2番手。チーム部門の連覇に成功したヤマハのファクトリーチームが1-2番手に進出した。
シーズン中に実施したプライベートテストで、2017年型のプロトタイプマシンを試した2017年王者のマルク・マルケスは、53ラップを周回して、決勝レースで2位に進出した際に記録したベストラップを上回り、0.172秒差の4番手に入れば、新たにチーフクルーを迎えたダニ・ペドロサは、42ラップを周回して、0.376秒差の10番手。インディペンデントチームライダー部門を制したカル・クラッチローは、0.226秒差の6番手。
最高峰クラス3年目を迎えるジャック・ミラーは、0.547秒差の11番手。参戦1年目にシーズン最多距離を走行した新人王のティト・ラバットは、最多の72ラップを周回して、決勝レース17位だった際に記録したベストラップをコンマ5秒も更新して、1.648秒差の18番手。
ドゥカティからスズキに移籍するアンドレア・イアンノーネは、デスモセディチGP16からGSX‐RRに乗り換えで41ラップを周回。フロントを失って転倒を喫したが、スズキ勢が決勝レースで記録したベストラップを上回って、0.235秒の7番手。
スズキからアプリリアに移籍するアレイシ・エスパルガロは、GSX‐RRからRS‐GPに乗り換えて61ラップを周回すると、1.247秒差の14番手。
モンスター・ヤマハ・テック3に所属するポル・エスパルガロとブラッドリー・スミスは、レッドブル・KTM・ファクトリー・レーシングに揃って移籍。テストライダーのミカ・カリオがワイルドカード参戦で使用したRC16を初走行して、それぞれ19番手と20番手。
軽量級時代にタイトルを共に獲得したアスパル・チームに復帰したアルバロ・バウティスタは、1年間のスーパーバイク世界選手権を経て復帰したカレル・アブラハムと共に、ドゥカティのデスモセディチGP14を初テスト。アスパル・チームから軽量級に参戦したフランセスコ・バグナイアは、今季2勝を挙げたご褒美として、MotoGPマシンを走らせる機会が与えられ、9ラップを周回。
中量級からの昇格組では、ヨハン・ザルコとジョナス・フォルガーがモンスター・ヤマハ・テック3からM1を初めて走行。アレックス・リンスは初めてMotoGPマシン(GSX‐RR)を走行すれば、サム・ロースは既に走行経験があるアプリリアRS‐GPでテストプログラムを継続。
スズキとアプリリアはテストライダーを招集。津田拓也とユージン・ラバティがテストプログラムに着手すれば、オクト・プラマック・ヤクニックは、ダニロ・ペトルッチが私用のために帰国したことから、ドゥカティのテストライダー、ミケール・ピロがドゥカティ・コルセのテストプログラムに取り組んだ。