Lusail International Circuit
首都ドーハ郊外の砂漠の真ん中に位置するルサイル・インターナショナル・サーキットは、2003年6月に中東で初のグランプリ開催を目指したカタール連盟とチャンピオンシップの商業権を所有するドルナスポーツとの間で合意した後、10月から建設を始め、12月には2人の世界王者、ミック・ドゥーハンとバレンティーノ・ロッシを招待して着工式を開催。
2004年10月の初開催に向けて、5,800万米ドルが投じられ、約1000人にも及ぶ労働者たちが昼夜を問わず献身的な建設作業にあたり、僅か1年で完成。
当時のセーフティ委員会を代表していたロッシ、青木宣篤、ケニー・ロバーツ・ジュニア、セテ・ジベルナウから及第点が与えられたレイアウトは、ロングストレートと中高速コーナーの組み合わせ。トラック周囲には、砂埃の侵入を防ぐために人工芝が敷き詰められた。
開催4年目の2007年に初めて開幕戦の舞台に指定されると、2008年には全長距離5.4キロメートルのトラックに沿って、最短3メートル、最長36メートルの間隔で1000本の照明灯を設置。国際サッカー連盟が規定するサッカー場70面分、バスケットボールの1300コート分に等しい敷地を540万ワットで照らし、チャンピオンシップ史上初のナイトレースを開催。
2009年は、雨により最高峰クラスの決勝レースが翌日に順延され、チャンピオンシップ史上初めて月曜日に決勝レースを開催。
2015年6月、サーキットの所有者であるカタール連盟とドルナスポーツとの間で、2017年から10年間の開催に関して合意。2019年3月には、2026年までの契約期間を5年延長し、2031年までの開催が決定。
2020年は、新型コロナウイルスの影響を受けて、『MotoGP™』の開催がキャンセルされたが、当地で開催1週間前にオフィシャルテストを実施した『Moto2™』と『Moto3™』のレースが行われた。
2021年は、LED(発光ダイオード)に交換された照明の下で開催され、翌週には初の2週連続開催となる第2戦ドーハGPを催行。
17年連続してオープニングラウンドに指名された2022年3月の開幕戦前にサーキットの名称がロサイル・インターナショナル・サーキットからルサイル・インターナショナル・サーキットに改名され、開催後にトラックの全面再舗装をはじめ、パドック、コントロールタワー、ピットボックスなど大幅な改修工事を実施したことから、2023年は初めて11月に開催すると過去最高となる5.5万人の観客動員数を記録。
開催22年目となる2024年は、再び開幕戦に指名され、3月8日から10日に開催。開催期間中には、初めて選出されたベストグランプリ(2023年)の受賞式が行われた。
サーキットスペック
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全長距離
5.38Km / 3.34 Miles
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コース幅員
12m / 39.37ft
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最大直線長
1,068m / 3503.94ft
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右コーナー
10
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左コーナー
6